足る

早朝、満開菩提樹の香りに包まれて

京都をはじめて自転車でぶらりと走った時、北白川を適当に北上し気が向いたところで吉田山に方向を90度転換、気がつくと「真如堂」と大きな字で石碑に彫ってあるお寺の前に差し掛かった。
そのころ京都の「き」の字は知ってても、ほとんどお寺や神社の情報も知らずにいたので、真如堂が何宗のお寺でどんな雰囲気かなんて知る由もなかった。
なんだか惹かれるまま参道を歩き門に差し掛かると、青々とした紅葉で覆われたなだらかな階段の奥に本堂らしき建物が目に付き、以来この情景が堪らず時々訪れることになった。なんとも誘われるまま引き込まれたようなお寺。

秋は紅葉がきっときれいのだろうが、不思議と秋は一度も訪れた事がない。何故なんだろう。他の場所に行っているからかな。

僕の中では初夏がとても似合うお寺として存在している。初夏と言えば1週間ほどしかお目にかかれない菩提樹の満開に遭遇したくて、この数年間時々通うのだけど、どうも出会えずに来た。

菩提樹の花は黄色を帯びた小さな花たちがいっぱい咲いているそうだけど、大抵6月下旬以降に見たときは茶色く変色して可愛そうな花にしか見えないでいた。もちろん香りなど感じることもない。

それがひょんなことから、6月6日秋篠寺の特別公開に行ったとき、お寺の本土前に1本の甘い香りのする木があった。まさかそれが菩提樹とは知らず、木にかかっている札をみてはじめて知った。
こうなったら今まで会えなかった真如堂の菩提樹もそろそろ開花?と慌てて翌日7日に、偶然家内の用事で京都に行くことになったので立ち寄ってみた。するとまだまだ蕾は固く開花には数日かかりそうな雰囲気。4日後の日曜日に行って見ようかなと思ったけれど、まだ早かったら残念だし無駄足になるのも辛いのでやめた。

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じゃあ開花して1週間は猶予があるでしょうし、余程の悪天候でない限り散りはしないはず。で蕾を見た1週間後、即ち昨日の朝早くに行って見た。

朝のお寺の境内は気持ちがいい。光の加減も斜めから入るせいか木々の葉っぱが輝いている。本当は朝6時ごろ境内を散策するはずだったけど、寝過ごして到着が7時半ごろ。朝日の輝きはひときわ強かった。

参道を奥に進むと菩提樹がある。そして香りがほのかに漂っている。これはきっと・・・。期待を持って本道前にたどり着く。お一人カメラを携えたお方が居られた。
まずは本堂に向かってお参り。
そしておもむろに菩提樹の観察。

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こんな満開に出会った事がない・・・と言うか、これほど大きな大きな菩提樹の満開は存在感が違う。
見たかった光景にやっと出会えた喜びでいっぱいになった。

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すると花の奥ではブンブンブンと蜂が蜜を吸っている。彼らも待ちに焦がれたのかな。
お邪魔をしないようにそっとシャッターを押す。
なんでこう菩提樹にこだわるのでしょうかね。自分でもわからない。

菩提樹を調べると臨済宗の栄西が中国より持ち帰ったものらしく、そのため全国の寺院に多く植えられていると書かれてあった。
現在われわれが目にしている菩提樹は アオイ科 シナノキ属のボダイジュ種でお釈迦様が悟りを開かれたのはクワ科のインドボダイジュとか。しかし中国では熱帯産のインドボダイジュが生育に適していなかったため、葉の形が似ていた現在のボダイジュを代わりとしたとか。案外乱暴な話。

お寺の奥に回ってしばらく散策。アジサイはまだ少し早いのかな?
青紅葉のトンネルが気持ちいい。

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堪能した朝の真如堂だった。さてお家に帰って家内と一緒に大阪に出る約束だった。途中宇治に回ってパンでも買って帰る事にした。
今度時間を見繕って、真夏前に自転車で走りたい初夏の空気だった。


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by foxpapa | 2017-06-15 19:26 | ぶらり/近場 | Comments(0)
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日々僅かなことにでも感性を持ち続けたい。さて今日は何に感動できるだろう。
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