1260年以上も前から1年も休まずやってますわ
奈良ではお水取りが終わるまで、畑を触ったらアカンと言われているそうだ。
うちは農家ではないので知らなかった。 しかしそれほど県民に根付いた季節を知らせる行事なんだ。 なんせ1264年目の行事。東大寺が地震で災害にあったにも関わらずこの行は休まなかったそうだ。第二次世界大戦中はどうだったのだろう。(調べたらやっていたそうです。南都の焼き討ちの時でもやったそうです。根性です。) 43年ほど前に友人たちと見に行ったことがあるが、そのときは今ほどお客も少なく、近くまで行っても制限もなければ柵もなかった。 ただ友人の一人が上から降ってきたお松明の火の粉で手の甲に火傷を負い、結構治るまで長引いていたのを思い出す。 さて改めてこの度参加しようと思った。 お松明の点火開始が19時。できれば1時間半ほど前には現地入りしたかったが、都合で1時間前の18時頃になった。既に多くの方々が思い思いの場所を陣取り、開始を待っていた。 それでもまだ何とかなりそうで、好きなアングルの場所を選択しひたすら待つことにした。 家内は回廊下の芝生の斜面に入っていた。そこは竹で編まれた柵で囲まれ、後からわかったのだが18:30には制限がかかり新たに入ることができなくなった。安全確保のためだろう。 開始少し前。屋根のついた階段をお松明が登ってくる。 そして本堂前の回廊北側に登場した。客は一斉にカメラを構える。事前にストロボは禁止。できればオートフォーカスのライトも禁止と言うお触れが出ていた。 また少し前まで会場を照らしていたライトも消された。 お松明をまるでチュッパチャプスを回すようにグルグル回転させて火の粉を落とす。 漆黒の中の火の粉は美しい。 しばらくすると回廊の手すりに沿って、お松明を回しながら南側へ移動。そしてまたグルグル回して火の粉を落とす。 すると北側には次のお松明が階段を上がってきており、すぐに回廊に登場。 どうやら持ち手により上手、下手があるようだ。 練行衆11名がこの行についているのだが、一人はあらかじめお堂に上がって掃除やいろいろ準備をしているので残りの10名がお松明を持って上がって来るのだそうだ。ちなみにお松明を持っているのは、練行衆とともにお付き添いをしている童子だそうだ。この修業中寝起きを共にしているとも書いてあった。 前述の北から南へお松明を移動させる作業を合計この日は10回。時間にして約20分。 様々なお松明の表情を見ることができた。 そして10本目。皆の期待は集中した。 北側で元気に火の粉を落とし、次に回廊を音を立てて走り去る。火の粉も他より多い。 そして最後、南側に到着した。クライマックス! ド~ン。という大きな音とともにお松明が回廊より空に飛び出した。 瞬間・・・・・・お松明の火の玉が落ちた。鈍い音とともに。・・・・・ドスッ。 しばらく皆言葉がなかった。 少しして観客の間からは「あ~あ。落としよった。」とちょっと失笑。 それでもどこからともなく拍手が始まり、終了となった。 ちょっとどことなくお茶目な終わり方。これもイイだろう。 多くの人は帰り支度を始めた。竹の作の中の人たちは、お松明から落ちてきた木の枝を探しに躍起。またほかの人たちは南側の階段前に集まり、本道へ上がろうとしていた。 翌日知ったのだが、本堂のある部屋には上がることができ、練行衆による行の続きを見ることが出来るのだそうだ。 しかしこれは昼間も見ることができた。 実は翌日朱印を頂きに行った際、バンバンバン、ドンドンドンと大きな音とともにお経が唱えられ、中では火が炊かれているらしくメラメラと明るい場所が見える。しかし手前には白い布で覆われているので想像するしか方法はない。 そして朱印を頂くときに聞いた言葉「南無観世音菩薩」を何十回も唱えると、これがとっても効くんだとか。 日々唱えるとしてみるか。 南無観世音菩薩。
by foxpapa
| 2015-03-05 20:11
| ぶらり/近場
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